2025年12月15日月曜日

高血圧10の真実

 高血圧10の真実

1.高血圧は、将来の脳卒中・心臓病・腎臓病・認知症の

発症リスクを高める病気です。

2.日本では1年間に17万人が高血圧(脳心血管病)が原因となる病気で死亡しています。

3.日本の血圧コントロール状況は主要経済国の中で最下位レベルです。

4.上の血圧を10下げると脳卒中心臓病が2割減少します。

5.年齢にかかわらず130/80以下にすると脳心血管病が減ります。

6.生活習慣の改善(減塩、減量、節酒、禁煙)で血圧が改善します。

7.日本人の食塩摂取量は1日10gです。6g未満が目標。

8.目標血圧まで下げるには、薬が平均2種類以上必要です。

9.血圧の下げる薬は安価安全で効果があり副作用よりも血圧を下げる利益のほうが大きいです。

10.家庭での血圧測定は高血圧の診断と治療に役立ちます。

2025年12月10日水曜日

当院採用薬のうち製造中止のくすり

 テラムロAP(降圧剤):他メーカーも納品困難

テルミサルタン(降圧剤)

ミグリトールOD錠(糖尿病治療薬)

テオドール(喘息治療薬):他剤に変更

シロスタゾール(抗血小板薬)

マックターゼ(消化酵素薬):代替薬なし

ネリザ軟膏(痔治療薬)

イドメシンコーワゾル(鎮痛薬)

イドメシンコーワクリーム(鎮痛薬)


代わりのメーカーないし代わりの薬剤があるものと

ないものがあります。


2025年12月1日月曜日

高齢発症のてんかん

てんかんは100人に1人

小児・青年と高齢者の2峰性の分布

高齢発症が増えている

抗てんかん薬の反応は良好

背景病態:脳血管障害、中枢神経感染症、

脳腫瘍、頭部外傷、認知症など

原因不明も3-4割

MRI:軽度海馬委縮、虚血性白質病変

70%は側頭葉てんかん

症状:口をもぐもぐ、手をもぞもぞ、

呼びかけに反応しない、目の焦点が合っていない

発作前後の記憶がないなど

数分で終了、その後、徐々に回復

2025年11月25日火曜日

12月2日以降の保険証について

保険証について
R7年12月2日から
すべての発行済みの保険証が使えなくなります。
必ず
マイナ保険証
または
資格確認書
を持参してください。

大変申し訳ありませんが、
当院では、
スマホ保険証やマイナポータルの
対応ができないため、
受診をお断りしております。

2025年11月23日日曜日

アイフレイル

 アイフレイル

加齢に伴う目の機能低下

・目が疲れやすい

・夕方になると見えにくい

・まぶしく感じる

・まっすぐの線が波打って見える

など


視機能障害

1.緑内障

2.網膜色素変性症

3.糖尿病性網膜症

4.黄斑変性症


老視:50才代に調節力ほぼ喪失


白内障

・原因:加齢、アトピー性皮膚炎、糖尿病など

・水晶体の混濁部位により進行が異なる

・前立腺肥大の薬(α遮断薬)は手術に影響がある


眼瞼下垂

・加齢などによりまぶたが下がる

・頭痛、眼精疲労などをきたす

・まぶたをこすりすぎないこと

・治療は保険適用


IT眼症

・PC画面は63.5cmはなす(腕を伸ばした距離)

・スマホは30cmはなす


ドライアイ

・涙液減少

・水濡れ性低下

・蒸発亢進


サギングアイ症候群(斜視)

・眼窩内の結合靭帯の加齢性変性

・60才以上

・ぼやける、焦点が合わない


緑内障

・40才以上の5%

・早期発見が重要

・正常眼圧が64%


加齢黄斑変性

・視野の中心部に暗点や変視

・黄斑部に新生血管ができる場合は進行早い

・新生血管からの漏出により網膜浮腫・剥離

・硝子体注射


黄斑上膜・黄斑円孔

・硝子体が加齢により収縮

・それにより網膜剥離をきたすことが原因

・物がゆがむ、左右の目で物の大きさが違う

・手術治療


糖尿病性網膜症

・年1回は眼科受診

・レーザー治療

・硝子体注射


2025年11月2日日曜日

原発性アルドステロン症

 ■特徴

・慢性的に副腎からアルドステロンを過剰分泌

・治癒可能な二次性高血圧

・従来の想定よりも高頻度

・治療抵抗性の高血圧

・脳心血管疾患が多い


■高有病率の病態

・低K血症(利尿剤投与例を含む)

・治療抵抗性

・40才未満

・未治療時150/100以上

・副腎腫瘍合併

・若年での脳卒中

・SAS合併


■スクリーニング検査

・早朝空腹時、安静臥位

 または午前中の座位

・Ca拮抗薬やα遮断薬に変更後

 または降圧剤内服したまま

・アルドステロンCLEIA法


■新基準

・血漿アルドステロン濃度/血漿レニン活性比≧100

 または

 血漿アルドステロン濃度/活性型レニン濃度比≧20

・血漿アルドステロン濃度≧60

両者を満たせば暫定陽性


■MR拮抗薬の用量調整

血圧の正常化

血清Kの正常化

レニン抑制の解除

(血漿レニン活性>1.0または活性型レニン濃度>5.0)

2025年10月26日日曜日

肺炎球菌ワクチン

 <65才以上の成人に対する肺炎球菌ワクチン>

2025年9月30日改訂


2013年13価ワクチン(PVC13)小児用

2014年23価ワクチン(PPSV23:ニューモバックス)成人定期接種開始

2014年13価ワクチン、成人に適応拡大

2022年15価ワクチン(PCV15:バクニュバンス)

2024年20価ワクチン(PCV20:プレベナー20)が小児定期接種

2025年7月プレベナー20が高齢者定期接種の方針決定

2025年8月21価ワクチン(PCV21:キャップバックス)承認


65才以上の成人

●PPSV23未接種者

1.PPSV23(65才は定期接種)

2.PCV20

3.PCV21

4.PCV15→1-4年以内にPPSV23

●PPSV23既接種者、1年以上あけて

1.PCV20

2.PCV21

*PPSV23の再接種は推奨しない?


現時点では、定期接種はニューモバックスのみ。ほかは任意接種。

2025年10月18日土曜日

がん診療2025

 がん診療2025


■疫学

部位別がん死亡数

男:肺、大腸、胃

女:大腸、肺、膵臓


部位別がん罹患数

男:前立腺、大腸、肺

女:乳房、大腸、肺


■原因

男:喫煙、感染、飲酒

女:感染、喫煙、飲酒


感染:肝炎ウイルス(B型、C型)、ピロリ菌、

ヒトパピローマウイルス(子宮頚部)


■大腸がん

免疫便潜血検査の感度

進行腺腫:418-31%

浸潤がん:66-80%


大腸がん検診の受診率

男:49%、女:43%


精検受診率:70%(5つのがん検診で最も低い)


がん罹患数の第1位(男女合わせて)

がん死亡数の第2位(男女合わせて)


動物性脂肪や赤肉の高摂取がリスク



■肺がん

がん死亡の第1位

喫煙者と非喫煙者の死亡リスク比

4:1


がん罹患数の第2位


喫煙者では進行が速い

非喫煙者では進行が遅い(脳転移、骨転移)


原発性肺がん

1.非小細胞がん90%:腺がん、扁平上皮癌

2.小細胞がん


腺がんが最も多い


喫煙者:扁平上皮癌と小細胞がんが多く

非喫煙者の13-18倍かかりやすい


転移性肺がん

原発:大腸、腎、乳房の順に多い


■胃がん

90%以上にヘリコバクターピロリ菌の感染が関与

がん罹患数および死亡数:ともに第3位




2025年10月14日火曜日

10/12(日)休日診療所

 内科、数十名受診

数名がコロナ、家族内感染が多い。

数名がインフルエンザA陽性で、

症状は軽度で

典型的なインフルエンザとは

違う感じでした。

コロナもインフルも

症状からは区別困難。


2025年10月13日月曜日

2025年10月4日土曜日

コロナワクチン接種、自費について

 予約:必要

接種費用:11000円(税込)

(事前にお金を預かります)

使用ワクチン:モデルナ社、スパイクバックス筋注

2025年9月28日日曜日

近隣の発熱外来

 サイ・クリニック(池辺町):045-933-1887

ららぽーと横浜クリニック(池辺町):045-929-5082

耳鼻咽喉科葛が谷こまクリニック(葛が谷):045-944-4195

葛が谷つばさクリニック(葛が谷):045-945-2772

とのうちファミリークリニック(見花山):045-509-1512

牧野記念病院(鴨居):045-933-4111

岩波胃腸科外科医院(青砥町):045-932-3806

楠原医院(中山):045-933-2561

2025年9月1日現在

必ず事前に電話してから受診してください。

2025年9月27日土曜日

新型コロナウイルスワクチン予防接種

 ■実施期間

R7年10月1日からR8年2月28日まで

(当院では水曜日と金曜日の午後のみ)

(要予約)

■対象者

横浜市に住民登録があり

・65才以上の方

・60才以上65才未満で1級障害のある方

(心臓、腎臓、呼吸器、HIV感染)

■自己負担額7000円

(当院では事前にお金を預かってから

ワクチンを注文します。)

■使用ワクチン

ファイザー:コミナティ筋注シリンジ

2025年9月19日金曜日

2025年9月18日木曜日

相変わらず、お薬が不足しています

 9月12日現在

厚労省のデータより

全16810品目中

供給停止845品目

出荷制限1418品目


当院でも

降圧剤

抗生剤

糖尿病薬

鎮咳薬

去痰剤

尿酸治療薬

骨粗しょう症治療薬

などの入荷が遅れています。

2025年9月14日日曜日

腎臓病について

 ■慢性腎臓病

・成人の5人に1人

・末期腎不全の原因(透析や腎移植が必要)

・心血管病や全死亡の原因

・評価方法

 血清クレアチニンCrn、性別、年齢からeGFRを計算

・蛋白尿

 尿蛋白濃度と尿Crnで計算

 糖尿病の場合は尿アルブミン測定

・進行の指標:血清Crnが2倍またはeGFR30%低下/1-3年

・LTEPの利用


■糖尿病性腎症

・透析導入の原因の第一位

・慢性高血糖により腎の糸球体が硬化

→糸球体基底膜の破壊

→血管内のアルブミンが尿にもれる


・慢性高血糖では糸球体の輸入細動脈が拡張

→糸球体の血流量が増加

→糸球体内圧が上昇:糸球体過剰ろ過


SGLT2阻害薬

・第一選択薬

・尿細管での糖とナトリウムの再吸収抑制

・糸球体過剰ろ過の改善


RAS阻害薬

・高血圧の改善

・輸出細動脈の拡張により糸球体内圧の改善


■高齢者における腎代替療法

透析患者:75才以上が41%

透析導入年内の死亡:

1.感染症、2.心不全、3.悪性腫瘍

保存的腎臓療法:

透析をしないという選択

・高血圧、電解質異常への対処

・かゆみ、嘔吐などの症状の緩和

2025年9月12日金曜日

社会保険に加入の方へ

 現在の保険証の有効期限は

2025年12月1日までです。

12月2日からは

マイナ保険証または資格確認書が

必要です。

どちらも確認できない場合には

自費扱いになることがありますので

お気をつけください。

2025年9月6日土曜日

インフルエンザワクチン

 9月8日より、R7年度のインフルエンザワクチン接種の予約を開始します。65才以上は2300円、64才以下は4400円です。

2025年8月13日水曜日

R7年8月以降の保険証について

 R7年8月以降の保険証について


・国民健康保険の加入者:R7年7月末以降、

  券面に記載されている有効期限で満了

・後期高齢者医療制度の加入者:R7年7月末で有効期限が満了


→マイナ保険証または資格確認書をお持ちください


・マイナ保険証のスマホ搭載対応:当院では対応できません


2025年8月10日日曜日

尿管結石

 尿管に石がつまると右または左の腰に痛み

疝痛発作

2hrおきに

強弱を繰り返す

嘔吐、救急搬送

出産に匹敵する痛み

男性では最も痛い病気

尿管と膀胱の間が最も狭い


予防

男性で7人に1人かかる

女性で15人に1人かかる

再発率は10年で60%

1日2L以上の水分

水道水、軟水か

麦茶、ほうじ茶で

コーヒー、紅茶さける

寝る前2時間以内の食事さける


シュウ酸が多いものを避ける

ほうれん草、タケノコ

ナッツ、チョコレート

紅茶、抹茶、コーヒー


カルシウムを適度にとる


アルコール飲むときは

ソフトドリンクも飲む

2025年8月2日土曜日

子宮頚がん予防ワクチンのお知らせ

 子宮頚がんは、

毎年約1万人(80人に1人)がかかり、

約3,000人が亡くなっています。


予防接種で、最大90%予防できます。

横浜市の昨年度接種件数:約13万件


経過措置対象者:約24,000名

(2025年3月時点で3回接種が確認できない方)

2022年度から2024年度に1回以上接種した方は

残りの接種を無料で受けられます。

(2026年3月31日まで)


高校1年生:約9,000名

(2025年3月時点で未接種の方)

2626年3月31日までに3回接種が必要なので、

9月までに1回目を接種する必要があります。


2025年8月1日金曜日

院内在庫薬の不足

 院内在庫薬の不足


狭心症薬(4月から1品目が欠品中)

咳止め(6月から1品目が欠品中)

去痰剤

痛風

骨粗しょう症

喘息吸入薬


当院の近隣500m以内には調剤薬局がありません。

在庫薬と不足薬の両方を同じ日にもらうには

すべて院外処方になりますので

ご了承ください。


2025年7月12日土曜日

糖尿病の治療

 <インクレチン関連薬>

インクレチン:インスリン分泌を増やす消化管ホルモン

・GIP:膵β細胞に直接作用する、食欲抑制作用

・GLP-1:迷走神経を介してインスリン分泌させる

     胃内容物排出を遅らせる、食欲抑制作用


■DPP-4阻害薬

・インクレチンの分解を抑制することで血糖を下げる

・非肥満、インスリン分泌障害で有効

・単独では低血糖少ない

・副反応:浮腫性紅斑、緊満性水泡、滑膜炎、手背足背浮腫



■GLP-1受容体作動薬

・食欲抑制、減量効果

・長時間作用型:リベルサス(1日1回内服)

        トルリシティ(週1回皮下注射)

・インスリン分泌低下(Cペプチドインデックス)では

 効果が限定的でインスリン注射併用が必要


■GIP/GLP-1受容体作動薬

・マンジャロ(週1回皮下注射)

・副反応:嘔気、便秘など

・非肥満例では、低栄養の危険


<SGLT2阻害薬>

・腎尿細管の糖の再吸収を抑制(血管内の糖を尿に出す)

・インスリン作用を介する薬剤との併用では減量考慮

・腎機能低下(eGFR<45)では効果が乏しい

・食欲低下時や手術前は、休薬

・腎保護効果

・心保護効果


<病態に注意が必要な薬>*重篤な場合は禁忌

・肥満に注意:SU、TZ

・腎機能*に注意:BG、SU、TZ

・肝機能*に注意:BG、SU、TZ

・心不全禁忌:BG、TZ

(SU:グリメピリド、TZ:アクトス、BG:メトホルミン)


2025年7月6日日曜日

妊娠中の薬

 <妊娠中の薬>

妊娠初期に薬や放射線に暴露

→薬が原因による奇形は1%

流産の自然発生率は15%

奇形の自然発生率は3%

■妊娠時期

・全か無の時期:受精から妊娠4W

  影響が大きいと流産

  小さいと修復

  形態異常の可能性はない

・催奇形性の時期:妊娠4Wから11W

・胎児毒性の時期:妊娠11W以降


■催奇形性のある薬剤

サリドマイド

男性ホルモン

ビタミンA

ワルファリン

抗てんかん薬

ほか


■胎児毒性のリスク

NSAIDs:ロキソニンなど

ACE阻害薬/AⅡ拮抗薬:レニベース/バルサルタンなど

AG系抗菌薬:アミカシンなど

TC系抗菌薬:クラリスなど

ワルファリン

アルコール

タバコ

過剰なヨード


■禁忌外し

2022年ニフェジピン、アムロジピン

2023年β遮断薬

2025年ドンペリドン


*妊娠後期の鎮痛・解熱には、アセトアミノフェン


*モーラステープ:妊娠後期は禁忌


2025年7月2日水曜日

帯状疱疹ワクチン

 7月1日から定期接種を開始します。


対象者(今年度65才の方など)には問診票が郵送されます。


生ワクチンまたは組換えワクチンのいずれかを選択します。


接種費用は、


生ワクチン1回4,000円、皮下注射、1回


組換えワクチン1回10,000円、筋肉注射、2回


予約が必要です。


組換えワクチンについては事前に接種費用を預かります。

2025年6月29日日曜日

帯状疱疹ワクチン接種(予防接種法による定期接種)

 帯状疱疹ワクチン接種(予防接種法による定期接種)

●使用するワクチンについて

 帯状疱疹ワクチンには生ワクチン(阪大微研:乾燥弱毒生水痘ワクチン「ビケン」)、組換えワクチン (GSK 社:シングリックス)の2種類があり、いずれか1種類を接種します。

●接種回数と接種間隔

 

生ワクチン「ビケン」

組換えワクチン「シングリックス」

接種回数と方法

1回(皮下注射)

2回(筋肉内注射)

接種間隔

2か月以上あけて2回接種

接種条件

病気や治療によって免疫の低下している方は接種できない。

免疫の状態にかかわらず

接種可能。

●接種費用

生ワクチン「ビケン」

4,000

組換えワクチン「シングリックス」

10,000/

2か月以上あけて2回接種)

 

●ワクチンの発症予防効果

 

生ワクチン「ビケン」

組換えワクチン「シングリックス」

接種後1年時点

6割程度

9割以上

接種後5年時点

4割程度

9割程度

接種後10年時点

7割程度

●帯状疱疹後神経痛に対する効果

 

生ワクチン「ビケン」

組換えワクチン「シングリックス」

接種後3年時点

6割程度

9割以上

 

●ワクチンの副反応

発現割合

生ワクチン「ビケン」

組換えワクチン「シングリックス」

70%以上

疼痛

30%以上

発赤

発赤、筋肉痛、疲労

10%以上

掻痒感、熱感、腫脹、疼痛、硬結

頭痛、腫脹、悪寒、発熱、胃腸症状

1%以上

発疹、倦怠感

掻痒感、倦怠感、その他の疼痛

頻度不明

アナフィラキシー、血小板減少性紫斑病、無菌性髄膜炎

ショック、アナフィラキシー

2025年6月24日火曜日

6-7月の仕事

 産業廃棄物管理票交付状況報告書:6/30までに

市県民税、特別徴収、納期特例(12-5月分):6/10までに

労働保険料:7/10までに

算定基礎届:7/1から7/10までに

賞与支払届:支給日から5日以内に


2025年6月14日土曜日

コロナパンデミック後の感染症

■新型コロナウイルス感染症

感染経路:1~2mでエアロゾル粒子を吸入

プラスチックなどの環境表面でも比較的安定

潜伏期間:2日←5日

伝播性:発症前から発症後5~10日

症状:咽頭痛、鼻汁、発熱、頭痛、倦怠感、筋肉痛

嗅覚・味覚障害は減った

重症化リスク:高齢

重症例平均72才、死亡例平均86才

悪性腫瘍、糖尿病、肥満、慢性心血管疾患

慢性呼吸器疾患、末期腎不全、免疫不全


■インフルエンザ

発症後48時間以内の迅速診断キット:感度90%

ノイラミニダーゼ阻害薬:発症後48時間以内

重症例やハイリスク患者には投薬すべき


■子宮頚がん

年間1万人発症

毎年2900人死亡

20~30才代

HPVワクチンが有効


■RSウイルス感染症

生後6M未満:重症化しやすい

小児:細気管支炎で入院

初感染後も再感染を繰り返す

健常成人では風邪様の症状のみ

高齢者、慢性呼吸器疾患、慢性心疾患などで

入院や死亡あり

検査:成人では抗原定性検査は感度が低い

ワクチン

・アレックスビー:60才以上または50才以上のハイリスク患者

・アブリスボ:60才以上、妊娠24~36週の妊婦


■麻疹

空気感染、飛沫感染、接触感染

潜伏期間:10日

発熱、咳嗽、鼻汁、結膜充血

コプリック斑

一旦解熱

発疹、耳後部から、顔面、体幹、四肢へ

国外感染:ベトナムほか


■エムポックス

男性間性交渉

男女間性交渉

家庭内感染

げっ歯類や霊長類との直接接触

皮疹:性器、肛門周囲、口腔粘膜

発熱、リンパ節腫脹


■マイコプラズマ感染症

・血清:PA法、1W以上で4倍以上

 または単一で320倍以上

・抗原:検出感度80%程度


■溶連菌感染症

・38℃以上の発熱

・咳がない

・圧痛のあるリンパ腫脹

・白苔のある扁桃肥大

・年齢:14才以下


2025年6月2日月曜日

薬剤不足

 最近も以下の薬の入荷が遅れています。1か月以上入荷しないものもあります。

フスコデ(咳止め)

フェブキソスタット20(痛風)

グレースビット(抗生剤)

シムビコート60吸入(喘息)

ブスコパン10(腹痛)

ヘルベッサーR100(狭心症、高血圧)

カルボシステイン250(去痰剤)

エンレスト100(降圧剤)

ビソプロロール2.5(不整脈、血圧)

メコバラミン500(しびれ)

プランルカスト225(アレルギー、喘息)

など


2025年6月1日日曜日

新型コロナの重症化率と入院患者数

 新型コロナの重症化率と入院患者数


30才代と比較した場合

10才未満:0.5倍

10才代:0.2倍

20才代:0.3倍

30才代:1倍

40才代:4倍

50才代:10倍

60才代:25倍

70才代:47倍

80才代:71倍

90才以上:78倍


2024年1月から12月29日までの入院患者数

基幹定点

1才未満:2,925人

1-4才:1,964人

5-9才:960人

10-14才:575人

15-19才:486人

20-29才:1,290人

30-39才:1,890人

40-49才:2,554人

50-59才:5,598人

60-69才:10,800人

70-79才:27,511人

80才以上:55,858人


厚労省のデータより

2025年5月28日水曜日

帯状疱疹の予防

 帯状疱疹の予防


■乾燥弱毒生水痘ワクチン(ビケン)

予防効果

60才代64%、70才代41%、80才以上18%


■組み換えワクチン(シングリックス)

予防効果

50才代97.2%、60才代97.4%、70才代91.3%

80才以上91.4%


■帯状疱疹に対する予防効果

接種後1年時点:生ワクチン、6割程度/組み換えワクチン、9割程度

5年時点:4割程度/9割程度

10年時点:-/7割程度


■帯状疱疹後神経痛に対する効果

接種後3年時点:6割程度/9割以上


■ワクチンの副反応

70%以上:生ワクチン、-/組み換えワクチン、疼痛

30%以上:発赤/発赤、筋肉痛、疲労

10%以上:掻痒感、熱感、腫脹/頭痛、腫脹、発熱


■帯状疱疹ワクチンの定期接種開始

7月から

接種対象者

1.年度内に65才になる方

2.年度内に70,75,80,85,90,95、100才になる方

(5年間の経過措置)

3.60才以上65才未満の方で

ヒト免疫不全ウイルスによる免疫機能に1級相当の障害がある方

4.100才以上の方)R7年度のみ


生ワクチン(ビケン):接種回数1回、皮下注、自己負担額4000円

組み換えワクチン(シングリックス):

接種回数2回(2か月あけて)、筋肉注射、自己負担額1回10000円

6月下旬に対象者へ個別通知を送付

組み換えワクチンはR8年1月までに1回目接種が必要


2025年5月27日火曜日

学校健診

 5月26日(月)午後、27日(火)午後は、中学校の内科健診のため、休診しました。

それぞれ約2時間で約200名ずつ、合計約400名の生徒の健診を行いました。

これで約半数の生徒の健診が終わりました。

アトピー性皮膚炎の方、側弯症の経過観察中の方がいました。

肥満体型の方もいますが、低身長の方が気になりました。

小学生では、成長曲線の記録がありますが、中学生に引き継ぐことはないそうです。

ホルモン治療は10才ごろから始めないと効果がないようなので、

中学生では難しいのでしょうね。

2025年5月24日土曜日

最近の感染症の動向と対策

 <最近の感染症の動向と対策>

■コロナの反省

国の指揮命令系統がない

情報収集が大事


■新たな感染症が増えている

気候変動と災害

人の移動の活発化

人間の活動範囲の拡大

都市化と人口集中による衛生環境の遅れ

戦争による人道危機



■動物から人に感染するスピルオーバー現象が増加


■COVID-19の現状

夏と冬に流行

主流:オミクロンの派生系

感染力高いが重症化率は低い

高齢者が基礎疾患あると重症化

感染報告は減っているが

入院患者はあまり減っていない

ワクチン:発症予防は限定的だが

重症化・入院予防には有効

年1回は必要

とくに65才以上や基礎疾患ある方


■インフルエンザ

2024-25の流行は1999年以降で最大の流行だった

高齢者:咳96%、高熱がない30%、呼吸困難73%

ワクチン:発症リスクを下げ、重症化へらす


■急性呼吸器感染症ARI

急性上気道炎または下気道炎

5類感染症になった理由

流行の動向

未知の呼吸器感染症の把握


■はしかの再拡大

空気感染

ワクチン2回接種で95%以上予防

2025年の症例では20-30才台が多い


■その他

水ぼうそう

風しん

帯状疱疹

百日咳


2025年5月23日金曜日

コロナ感染で今なお30人に1人亡くなる

 2023年のコロナ関連死亡数は5万人

インフルエンザでは年間数千人の死亡

オミクロン株による重症化リスクは

30才代を1とすると

50才代は10倍、60才代は25倍

2024-2025シーズンのJN1ワクチンでは

発症予防効果33%、入院予防効果は45%

2025年5月18日日曜日

「高齢者も気を付けたい小児感染症」

 <子供の感染症>

1才児:1年間に平均6回風邪をひく

6才くらいで免疫力が大人なみになる

40才以上では免疫力が低下する

感染機会が減るとアレルギー疾患が増える

免疫のバランスがくずれるため

コロナ禍で免疫力が低下している

免疫の発達にある程度の感染は必要

重症感染症はワクチンが必要


<高齢者の感染症>

◆インフルエンザ

毎年ワクチンが必要

怖いのは細菌性肺炎の合併

◆肺炎球菌:鼻咽頭に保菌のことあり

敗血症や髄膜炎になると重症

喘息や慢性閉塞性肺疾患があると6-7倍感染しやすい

ワクチンが有効

◆RSウイルス

2才までにほぼ100%感染

免疫はつかないので

生涯反復感染する

高齢者では重症化しやすい

抗ウイルス薬はない

50才以上で基礎疾患があるか

60才以上の方ではワクチンがある


<百日咳>

乳児では重症化しやすい

抗菌薬が効きにくい耐性菌が増えている

大人:咳き込み、嘔吐、肋骨骨折

2週間以上長引く咳に注意


2025年5月3日土曜日

心不全治療

 心不全治療:日内会誌2025、日循GL2025

<左室駆出率EFによる層別化>

・HFrEF:EF40%未満

・HFmrEF:EF41-49%

・HFpEF:EF50%以上

<HFrEF>

ACE(エナラプリルなど)、ARB(カンデサルタン)、

MRA(スピロノラクトンなど)、BB(ビソプロロールなど)

<HFpEF>

HT(血圧)、CAD(虚血)、AF(心房細動)、弁膜症の治療

利尿薬、SGLT2阻害薬、ARNI

<ARNI>(サクビトリルバルサルタン)

アンジオテンシンの作用抑制

Na利尿ホルモン濃度上昇による

心筋、腎臓、血管の保護作用

<SGLT2阻害薬>(ダパグリフロジンなど)

利尿効果、腎保護効果、体重減少

EFに関係なく心不全再入院を予防

<MRA>

心血管系の線維化やリモデリングの抑制

HFmrEF、HFpEFにおいても再入院予防効果あり

<リバースリモデリング>

心臓の動きの回復

BBが有効

BBの増量が困難で脈拍75以上では

イバブラジンの導入

5月、6月の休診

 学校健診のため、

5月13日(火)終日

5月26日(月)午後

5月27日(火)午後

6月9日(月)終日

6月23日(月)午後

6月24日(火)午後

休診します。


2025年4月19日土曜日

学校健診

 4月17日、第1回学校健診(高校)、生徒にカタカナの人が増えましたが、今回から養護の先生もカタカナの名前の先生。腰痛や側弯症で受診のおすすめの生徒が数名。

2025年4月5日土曜日

R7年度定期予防接種

 R7年度定期予防接種


◆二種混合(ジフテリア・破傷風):2期(11~13才未満)


◆日本脳炎2期(9~13才未満)

・救済措置:H17年4月2日~H19年4月1日生まれの方

 20才までに1期3回、2期1回の未接種分を接種可能


◆子宮頚がん予防(小6から高1女子)

・経過措置(R8年3月31日まで)

 H9年4月2日~H21年4月1日生まれで

 R4年4月1日~R7年3月31日までに1回以上接種した方

 未接種分を接種可能


◆肺炎球菌ワクチン

・65才の誕生日から66才の誕生日の前日までに接種


◆横浜市風しん対策事業(抗体検査・予防接種)

・R7年7月1日からR8年3月31日まで

・中学1年生以上

・妊娠希望の女性またはそのパートナーおよび同居家族

・妊婦のパートナーおよび同居家族

〇予防接種:3300円

・過去に2回以上接種した方は対象外

・この事業の利用は一度のみ

・抗体検査は不要

〇抗体検査:無料


◆風しん追加的対策事業(第5期定期接種)

S37年4月2日~S54年4月1日生まれの男性

R7年3月31日までに抗体検査を受けて接種対象の方

R9年3月31日まで予防接種が可能


◆帯状疱疹予防

R7年7月以降に予定

2025年3月20日木曜日

子宮頚がん予防(HPV)ワクチン :キャッチアップ接種の経過措置について

 子宮頚がん予防(HPV)ワクチン

キャッチアップ接種の経過措置について


対象者

1.横浜市に住民登録がある

2.H9年4月2日からH21年4月1日生まれ

3.R4年4月1日からR7年3月31日までに

HPVワクチンを1回以上接種した


実施期間

R7年4月1日からR8年3月31日


2025年2月11日火曜日

2月11日、休日診療所にて

 風邪症状の方のほとんどがコロナ陽性でした。

子宮頚がんワクチン経過措置のお知らせ

 H9~20年度生まれの方について

2025年3月31日までに

HPVワクチンを1回以上接種した方は

2025年4月から2026年3月末までに

残りの接種を公費で受けられることに

なりました。


2025年2月1日土曜日

2025年1月12日日曜日

高齢化による困難症例の増加

 ■慢性疾患の増加

スコットランド2007年

65才までにほぼすべての人が

複数の慢性疾患あり

75才以上では5種類以上の

慢性疾患保有者が1/3


現在の日本でははるかに多い

と思われる


■対応

・multi-problem症例:複数の疾患があり

心理社会的背景を有する


・multimorbidity:複数の慢性疾患があり

中心となる疾患・症候が設定し難い状態

日本では高齢者の60%

ポリファーマシーの増加、

QOLの低下、

死亡率の上昇と関連あり


・困難事例:

患者自身の問題

患者の状況

家族などの介護者

支援する専門職との関係性


・対応法

本人の意向・大切にすることを聞く

介護保険サービスの利用

家族の意見

多職種による介入

治療の優先順位を提示


■アリアドネの原則

1.患者の状態、治療、性格、背景の相互作用評価

2.患者のし好を考慮した健康問題の優先順位付け

3.診断、治療、予防における現実的な目標を設定


■3つの原則

1.全体を全体のままとらえ、相互作用を重視する

2.疾病負担と治療負担を考慮する

3.ケアの目標を患者や家族と考える


〇治療負担

指示通りの内服、食事、運動の遵守、検査を受ける

通院する

〇キャパシティ

医療者の指示を適切に理解する

決められた内服や治療、通院内容を守る

支える家族の余裕や能力

★全体最適のためには個別の問題に行うべき

ことの多くをあえて実行しないことで

折り合う必要がある★


〇実際の現場

望ましい治療負担を受け止めきれない

何かを改善するための介入が他の要素に悪影響する

治療負担の増大を許容してでも疾病負担を改善するのか

ADL低下を許容しても生命の延長をとるのか

生命予後は妥協しても現在のQOL維持を優先するのか

病状の悪化を覚悟しても治療負担を減らして

余裕資金と時間、体力を捻出して

旅行や美食に回したいのか

★患者の価値判断に基づく共同意思決定が必要、

適切でわかりやすい情報提供をしつつ、

後悔のない、納得のいく決断の支援を行うこと★


2025年1月6日月曜日

咳止め、ほか、くすりがありません。

 年末から咳止めが入荷しません。年明けも咳止めが入ってきません。本日、院外処方で咳止めを出しましたが、近隣の調剤薬局にもまったく咳止めがないそうです。

また、循環器疾患で使っている、ジルチアゼムも12月から入荷がありません。