当院では、本日、インフルエンザ予防接種の予約が
いったん終了しました。再開の時期は未定です。
認知症について
スクリーニング検査:
・医療者が評価するもの(長谷川式、MMSE)
(アルツハイマーでは長谷川式のほうがよいが、経過観察では交互にするとよい)
・介護者が回答するもの(DASC8、DASC21)
本人の協力が得られるかどうか。
検査結果のみで認知症としないこと。
アルツハイマー型認知症初期症状
・近時記憶障害:いつどこで何をしたか、数分から数十分前の出来事を忘れる、置き忘れ
・時間的失見当識:今日の日付が分からない
・構成失行:三次元図形の模写ができない
・視空間失認:外出先やトイレから戻れない
ダメ三原則:怒らない、ダメと言わない、押しつけない
<便秘について>
朝食をとる、リンゴ、ナシ、バナナ、キウイ、乳酸飲料
朝食後にトイレに座ること。
パーキンソン病、糖尿病、甲状腺機能低下症、抗コリン薬、カルシウム拮抗薬で
便秘になることあり。
50才以上では、便潜血や内視鏡検査をすすめる。
刺激性の薬剤は、連用しないほうがよい。
まず、便を軟らかくする薬から開始。
酸化マグネシウム(1日2g、1から3回に分けて)、制酸剤や胃切除後は効果減弱
モビコール(1日1から2回、水に溶かして服用)、
ラグノスNF(ゼリー、1日2回)
数日以上つづけて効果あり、ゆっくり効いてくる。
新しい作用機序のものとして、
アミティーザ(1日2回食後)、
リンゼス(1日1回食前)、
グーフィス(1日1回食前)、
比較的速く効果があり、朝内服すると5時間後に排便があるものもある。
横浜市では、今年度に限り、65才以上のインフルエンザワクチン接種が無料になりました。
神奈川県も無料となっていますが、市外の方が当院でも無料かどうか、確認します。
「左軸偏位」
加齢とともに出現するものの中には
横位心によるものがあります。
大動脈の動脈硬化により心臓が大動脈弓部に押されて横向き気味になったり
腹部肥満による横隔膜挙上で心臓が横向きになります。
前額面での心臓全体の電気的な向きと心臓の解剖学的な長軸方向は本来は別ですが、
比較的似ていることが多いです。
従って、軽度の左軸偏位では、胸部XPで心臓が横に寝ているかどうか
が問題になります。この場合、心胸郭比が50%以上の心拡大となります。
実際には、横向きのため、ほかの合併症がない限り、心腔の拡大はないです。
-30度以上の左軸偏位(Ⅱ誘導のS波がR波より大きい)では、左脚前枝ブロックを合併している可能性があります。
高血圧や心筋虚血などが原因のことがあります。
また、完全右脚ブロックに左軸偏位が合併すると、右脚と左脚の両方に伝導障害があるので、
二枝ブロックといいます。
さらにⅠ度房室ブロックを同時に合併していると、房室伝導障害も加わり、不完全三枝ブロックといいます。
この状態が進行すると、完全房室ブロックになります。
まずは、Ⅱ誘導のS波がR波より大きいかどうか、
完全右脚ブロックやⅠ度房室ブロックがないか、
また、胸部XPで心臓が横に寝ていないか、
あるいは、腹部肥満がないか、を見ます。
予防接種と発熱の方をできれば分けたいので、
予防接種の方は、9時から11時、15時から17時で、
発熱の方は、11時以降、17時以降に受診を
お願いしています。