2020年2月24日月曜日

2月23日、超音波講習会(体表)

2月23日、超音波講習会(体表)に参加
1.皮膚、皮下病変:粉瘤(真皮と接する、内部エコーは様々)、石灰化上皮種(頭頚部、上肢、骨様硬、内部に高エコー)、
脂肪腫(圧迫で変形する、内部に線状高エコー)
2.リンパ節:正常像(頚部では扁平、薄い髄質、鼠径部ではやや厚め、髄質が脂肪化して高エコー、皮質薄い)、
小児では10才前後までかなり大きく多発しても正常範囲、
病的なもの(厚み6mm以上、丸い、リンパ門不明、内部不均一、辺縁不整)、菊池病、転移性リンパ節、悪性リンパ節
3.唾液腺:耳下腺(耳介直下、逆三角形、一部は下顎骨の下まで、ステノン管の同定)、
顎下腺(下顎骨下縁の内側、逆三角形、ワルトン管は見えにくいことあり)、
おたふくかぜ(炎症改善とともにステノン管の拡張も改善)、
反復性耳下腺炎(おたふくと鑑別、嚢胞が多発)、多形腺腫(分葉傾向)、ワルチン腫瘍(嚢胞集簇)
4.運動器:フィブリラパターンと異方性(素麺のよう、直角に当てないと低エコー)、肋骨骨折(ステップ サイン)、
肩(上腕二頭筋腱、肩甲骨下筋腱、棘上棘下筋腱)
5.アキレス腱:踵は斜め、腱に垂直にプローブを当てる。付着部から5cm、パラテノンを測らないように、異方性を利用するとよい。
6.小児:頭蓋骨骨折、反復性耳下腺炎
7.精巣:精巣Vは、右はIVC、左は左腎Vに合流。陰嚢内容腫大(陰嚢水腫、ヘルニア、精索静脈瘤、腫瘍)
8.末梢神経:手根管症候群(横手根靱帯で正中神経が圧迫、横断像で腫大萎縮を診る)
9.末梢血管:下肢静脈瘤、血栓性静脈炎(表在Vに疼痛発赤、血栓)、巨細胞性動脈炎(浅側頭A、ハロ サイン)
10.鼠径ヘルニア:下腹壁Aの内側か外側で内外鼠径ヘルニアの鑑別、内容の嵌頓かどうかが重要、
大腿ヘルニア(高齢女性、大腿Vのすぐ内側、嵌頓しやすい)、
閉鎖孔ヘルニア(高齢やせた女性、恥骨の内側、靴の裏のゴミを見るような肢位(Howship-Romberg徴候))

2020年2月15日土曜日

2月14日、心不全治療フォーラムin仙台

2月14日、心不全治療フォーラムin仙台
横浜市青葉区でWEBライブ配信を聴講しました。
1.東北大学、坂田准教授の講演
日本人の心不全の登録研究から、
原疾患として、高血圧、糖尿病に加えて、最近は冠動脈疾患が増えている。
いわゆる虚血性心不全。
しかも収縮機能が比較的保たれていることが多い。
いわゆるヘフペフ(HFpEF)。
ヘフペフでは、クラスⅠの推奨薬剤がない。
現状では、降圧剤や利尿剤のみ、状況に応じて投与。
とくに、ヘフペフでは、心拍数64以上では、4倍死亡率が高い。
新しく発売されたHCNチャネル遮断薬であるイバブラジンは、
洞結節の活動電位の立ち上がりを遅くして、心拍数を下げる。
なお、血圧は5mmHg程度上昇、左室駆出率は5%程度改善させる。
2.富山大学、絹川教授の講演
収縮機能が低下した心不全、いわゆるヘフレフ(HFrEF)では、
ベータ遮断薬が最も重要と考えている。
カルベジロールで10mg、ビソプロロールで2.5mgは必要で、
心拍数71以下、左室駆出率45%以上、BNP120未満なら、予後がよい。
ベータ遮断薬が増量できない原因は、低血圧であることが多い。
心臓超音波検査での左室流入血流のE波とA波が分離できたほうが、
心機能改善によいと考えられ、心拍数が低下したほうが有利である。

2020年2月11日火曜日

4月の休診予定

4月の休診予定
13日(月)午後、21日(火)午後は、学校健診のため、休診します。

R2年1月分、院内処方実績

R2年1月分、院内処方実績について、
後発品の割合は84.6%と当院の目標達成を継続中。
使用量の多いもの上位10剤は、
降圧剤、便秘薬、制酸剤、脂質治療薬、解熱鎮痛剤、去痰剤、痛風治療薬
でした。
痛風が最近多い。降圧剤の合剤がはじめて上位に入った。

2020年2月2日日曜日

1月31日抗凝固療法についての講演

1月31日抗凝固療法についての講演
1.獨協医科大学、堀中教授の講演
心房細動において血栓予防に投与されるXa阻害薬には、3種類ある。
臨床試験の結果は、対象集団が異なり、血栓リスクも違うし、
対照薬であるワルファリンの治療域も異なるため、
単純に比較はできないが、
アピキサバンは血栓リスクが低い集団で、用量の減量基準を満たす症例が少なすぎる。
エドキサバンでも血栓リスクが低い集団である。
リバーロキサバンは、血栓リスクが高い集団で、3剤のうち、唯一日本人用量が設定されている。
これらの3剤の比較のため、血中の抗Xa活性を測定した。
その結果、アピキサバンでは、血中濃度が高く、エドキサバンでは、低いことが判明。
3.5年の経過では、脳梗塞や脳出血の予測ができなかった。
市販後調査の結果はすべて出ていないが、
3剤ともほぼ同様の集団であり、比較検討するとすれば、
アピキサバンのみ出血が多く、
血中濃度が高い影響が考えられる。
2.日本大学、奥村教授の講演
高齢者心房細動患者への適切な治療とは?
高齢者、とくに85才以上では、脳卒中が増加、大出血はあまり増えていない。
高齢者、とくに75才以上では、不適切低用量は脳梗塞を増やすので、適切な用量にすべきである。
腎機能正常では、心房細動のカテーテル治療が効果的で、腎機能低下も抑制する。
腎機能低下では、血圧管理、心不全に注意する。