2020年2月15日土曜日

2月14日、心不全治療フォーラムin仙台

2月14日、心不全治療フォーラムin仙台
横浜市青葉区でWEBライブ配信を聴講しました。
1.東北大学、坂田准教授の講演
日本人の心不全の登録研究から、
原疾患として、高血圧、糖尿病に加えて、最近は冠動脈疾患が増えている。
いわゆる虚血性心不全。
しかも収縮機能が比較的保たれていることが多い。
いわゆるヘフペフ(HFpEF)。
ヘフペフでは、クラスⅠの推奨薬剤がない。
現状では、降圧剤や利尿剤のみ、状況に応じて投与。
とくに、ヘフペフでは、心拍数64以上では、4倍死亡率が高い。
新しく発売されたHCNチャネル遮断薬であるイバブラジンは、
洞結節の活動電位の立ち上がりを遅くして、心拍数を下げる。
なお、血圧は5mmHg程度上昇、左室駆出率は5%程度改善させる。
2.富山大学、絹川教授の講演
収縮機能が低下した心不全、いわゆるヘフレフ(HFrEF)では、
ベータ遮断薬が最も重要と考えている。
カルベジロールで10mg、ビソプロロールで2.5mgは必要で、
心拍数71以下、左室駆出率45%以上、BNP120未満なら、予後がよい。
ベータ遮断薬が増量できない原因は、低血圧であることが多い。
心臓超音波検査での左室流入血流のE波とA波が分離できたほうが、
心機能改善によいと考えられ、心拍数が低下したほうが有利である。