2020年2月2日日曜日

1月31日抗凝固療法についての講演

1月31日抗凝固療法についての講演
1.獨協医科大学、堀中教授の講演
心房細動において血栓予防に投与されるXa阻害薬には、3種類ある。
臨床試験の結果は、対象集団が異なり、血栓リスクも違うし、
対照薬であるワルファリンの治療域も異なるため、
単純に比較はできないが、
アピキサバンは血栓リスクが低い集団で、用量の減量基準を満たす症例が少なすぎる。
エドキサバンでも血栓リスクが低い集団である。
リバーロキサバンは、血栓リスクが高い集団で、3剤のうち、唯一日本人用量が設定されている。
これらの3剤の比較のため、血中の抗Xa活性を測定した。
その結果、アピキサバンでは、血中濃度が高く、エドキサバンでは、低いことが判明。
3.5年の経過では、脳梗塞や脳出血の予測ができなかった。
市販後調査の結果はすべて出ていないが、
3剤ともほぼ同様の集団であり、比較検討するとすれば、
アピキサバンのみ出血が多く、
血中濃度が高い影響が考えられる。
2.日本大学、奥村教授の講演
高齢者心房細動患者への適切な治療とは?
高齢者、とくに85才以上では、脳卒中が増加、大出血はあまり増えていない。
高齢者、とくに75才以上では、不適切低用量は脳梗塞を増やすので、適切な用量にすべきである。
腎機能正常では、心房細動のカテーテル治療が効果的で、腎機能低下も抑制する。
腎機能低下では、血圧管理、心不全に注意する。