2019年10月20日日曜日

10月16日、心不全の新しいくすりについて

10月16日、心不全の新しいくすりについて
富山大学 絹川教授の講演
心不全の治療では、通常の治療のほかに、
ベータ遮断薬をごく少量から増量していくことが多い。
通常、心拍数が低下し、予後も改善する。
カルベジロールの場合、用量依存性に左室駆出率も改善する。
カルベジロールで10mg、心拍数70回/分なら予後がよい。
しかし、増量の過程で、心不全が悪化したり、血圧が下がったりして、
増量が進まないことがある。
この場合、新しいHCNチャネル遮断薬であるイバブラジンを併用すると、
やや血圧を上昇させ、心拍数を下げるので、ベータ遮断薬の増量を
補助することができる。
これらの効果は、洞調律でのみ認められており、
心房細動では心拍数と予後の関連は乏しいとされている。