保存期慢性腎臓病(CKD)患者における貧血治療
自治医大腎臓内科
平井先生
■腎性貧血が起こりやすい腎機能の目安
・血清Crn2.0以上またはeGFR20-35未満
・糖尿病性腎症ではeGFR45未満
・ヘモグロビン(Hb)10未満で血中エリスロポエチン(EPO)50未満
貧血は腎機能低下速度を速め、透析導入や死亡になりやすい。
■Hb目標値
保存期CKD:Hb11-13
目標値が低めでもよい人:身体活動度が低い、心筋梗塞や脳卒中の既往、悪性腫瘍あり
目標値が高めでよい人:身体活動度が高い、心筋梗塞や脳卒中の既往なし
■CKD患者における鉄剤投与基準
EPO未投与:フェリチン50未満
EPOまたはHIF-PH阻害薬投与中:フェリチン100未満かつTSAT20%未満
中止:フェリチン300以上
■亜鉛や銅欠乏に注意
■HIF-PH阻害薬
・エベレンゾ:週3回
・バフセオ:1日1回
・ダーブロック:1日1回
・エナロイ:1日1回、食前または眠前
・マスーレッド:1日1回