2025年7月12日土曜日

糖尿病の治療

 <インクレチン関連薬>

インクレチン:インスリン分泌を増やす消化管ホルモン

・GIP:膵β細胞に直接作用する、食欲抑制作用

・GLP-1:迷走神経を介してインスリン分泌させる

     胃内容物排出を遅らせる、食欲抑制作用


■DPP-4阻害薬

・インクレチンの分解を抑制することで血糖を下げる

・非肥満、インスリン分泌障害で有効

・単独では低血糖少ない

・副反応:浮腫性紅斑、緊満性水泡、滑膜炎、手背足背浮腫



■GLP-1受容体作動薬

・食欲抑制、減量効果

・長時間作用型:リベルサス(1日1回内服)

        トルリシティ(週1回皮下注射)

・インスリン分泌低下(Cペプチドインデックス)では

 効果が限定的でインスリン注射併用が必要


■GIP/GLP-1受容体作動薬

・マンジャロ(週1回皮下注射)

・副反応:嘔気、便秘など

・非肥満例では、低栄養の危険


<SGLT2阻害薬>

・腎尿細管の糖の再吸収を抑制(血管内の糖を尿に出す)

・インスリン作用を介する薬剤との併用では減量考慮

・腎機能低下(eGFR<45)では効果が乏しい

・食欲低下時や手術前は、休薬

・腎保護効果

・心保護効果


<病態に注意が必要な薬>*重篤な場合は禁忌

・肥満に注意:SU、TZ

・腎機能*に注意:BG、SU、TZ

・肝機能*に注意:BG、SU、TZ

・心不全禁忌:BG、TZ

(SU:グリメピリド、TZ:アクトス、BG:メトホルミン)


2025年7月6日日曜日

妊娠中の薬

 <妊娠中の薬>

妊娠初期に薬や放射線に暴露

→薬が原因による奇形は1%

流産の自然発生率は15%

奇形の自然発生率は3%

■妊娠時期

・全か無の時期:受精から妊娠4W

  影響が大きいと流産

  小さいと修復

  形態異常の可能性はない

・催奇形性の時期:妊娠4Wから11W

・胎児毒性の時期:妊娠11W以降


■催奇形性のある薬剤

サリドマイド

男性ホルモン

ビタミンA

ワルファリン

抗てんかん薬

ほか


■胎児毒性のリスク

NSAIDs:ロキソニンなど

ACE阻害薬/AⅡ拮抗薬:レニベース/バルサルタンなど

AG系抗菌薬:アミカシンなど

TC系抗菌薬:クラリスなど

ワルファリン

アルコール

タバコ

過剰なヨード


■禁忌外し

2022年ニフェジピン、アムロジピン

2023年β遮断薬

2025年ドンペリドン


*妊娠後期の鎮痛・解熱には、アセトアミノフェン


*モーラステープ:妊娠後期は禁忌


2025年7月2日水曜日

帯状疱疹ワクチン

 7月1日から定期接種を開始します。


対象者(今年度65才の方など)には問診票が郵送されます。


生ワクチンまたは組換えワクチンのいずれかを選択します。


接種費用は、


生ワクチン1回4,000円、皮下注射、1回


組換えワクチン1回10,000円、筋肉注射、2回


予約が必要です。


組換えワクチンについては事前に接種費用を預かります。