2024年5月12日日曜日

熱中症

 <熱中症>

■特徴

暑熱環境に長くいて

・労作性熱中症

  若年者、屋外、急激に発症、スポーツや肉体労働、男性に多い

・非労作性熱中症

  高齢者、とくに高齢では女性に多い、屋内、徐々に発症、日常生活


*マスク着用:熱中症リスク上昇は明確な科学的根拠なし


■病態

暑熱暴露、運動→高体温→皮膚毛細血管拡張→皮膚から放熱

皮膚血流増加のため、心拍出量増加、心拍数増加、血圧一時低下


大量発汗、飲水不足、Na不足

骨格筋の不随意運動(下肢、胸腹部):熱痙攣

体温は正常から軽度上昇


■重症度

Ⅰ度:めまい、筋肉痛

Ⅱ度:頭痛、嘔吐、倦怠感

Ⅲ度:意識障害、肝腎障害、血液凝固異常

重症度に体温は含まれない

予後予測のバイオマーカーなし

*参考

呼吸22回以上、脈拍100回以上、血圧100未満

体温38度以上、年令65才以上など


■暑さ指数WBGT

28以上:激しい運動控える

31以上:運動中止


■治療

有効性は不明ながら

・冷却輸液

・冷水浸漬法

・蒸散法:高齢者では安全

  霧吹き、ぬらしたガーゼなどで体表をおおって扇風機で送風


有効な薬物はない