<熱中症>
■特徴
暑熱環境に長くいて
・労作性熱中症
若年者、屋外、急激に発症、スポーツや肉体労働、男性に多い
・非労作性熱中症
高齢者、とくに高齢では女性に多い、屋内、徐々に発症、日常生活
*マスク着用:熱中症リスク上昇は明確な科学的根拠なし
■病態
暑熱暴露、運動→高体温→皮膚毛細血管拡張→皮膚から放熱
皮膚血流増加のため、心拍出量増加、心拍数増加、血圧一時低下
大量発汗、飲水不足、Na不足
↓
骨格筋の不随意運動(下肢、胸腹部):熱痙攣
体温は正常から軽度上昇
■重症度
Ⅰ度:めまい、筋肉痛
Ⅱ度:頭痛、嘔吐、倦怠感
Ⅲ度:意識障害、肝腎障害、血液凝固異常
重症度に体温は含まれない
予後予測のバイオマーカーなし
*参考
呼吸22回以上、脈拍100回以上、血圧100未満
体温38度以上、年令65才以上など
■暑さ指数WBGT
28以上:激しい運動控える
31以上:運動中止
■治療
有効性は不明ながら
・冷却輸液
・冷水浸漬法
・蒸散法:高齢者では安全
霧吹き、ぬらしたガーゼなどで体表をおおって扇風機で送風
有効な薬物はない