日本感染症学会
COVID-19ワクチンに関する提言、第2版
●ワクチンの有効性
ファイザーとモデルナのワクチン:有効率90%以上
COVID-19発症を指標としたもので、感染を指標としたものではない。
ワクチン接種者でも不顕性感染が起き、感染源になる可能性はある。
●今後の課題:
重症化予防効果
75才以上の高齢者での有効性
基礎疾患のある方での有効性
アジア系での有効性
免疫持続性について
●変異株
イギリスの変異株:感染力が36-75%上昇、ワクチンの有効性には大きな影響はない。
南アフリカ、ブラジルの変異株:ワクチンの有効性に影響が出る可能性あり。
●安全性:
日本の臨床試験における有害事象
ファイザーのワクチン
注射部位疼痛70-80%、疲労40-60%、頭痛30-40%など
高度のものは1-3%程度
発熱は10-30%、38.9℃以上は2回目で0.9%
●アナフィラキシー
米国:100万接種あたりファイザーで11.1、モデルナで2.5
女性が94.5%、アナフィラキシーの既往が38.7%、
接種後15分以内が77.4%、30分以内が87.1%
症状は皮膚、呼吸器
原因物質としてポリエチレングリコールの可能性
薬剤や化粧品に広く使用されている物質
●まとめ
現在までの情報では、ワクチンの有効性は高く、
副反応も一過性のものに限られ、
アナフィラキシー以外には
重篤な健康被害はみられていません。
長期的な有効性や安全性の点で
まだ不明な点はありますが、
わが国においてもわが国で承認さ
れたCOVID-19 ワクチンを接種することが望まれます。
なお、ワクチン接種を受けることで
安全が保証されるわけではありません。
接種しても一部の人は発症します。
発症しなくても感染し
無症状病原体保有者として人に広げる可能性
もあります。またワクチンの効果が
どのくらい続くかも不明です。
マスク、手洗い等の基本的な感染対策は維持すべきである。