2022年4月10日日曜日

子宮頚がんワクチン

 ■子宮頚がんワクチンの接種

最近は、副反応報告は少ない

新規受診、ほとんどなし

現在わかっていること

頭痛、膝痛、腰痛、肩痛

全身倦怠感、めまい、立ちくらみ

身体所見や採血、画像ではあまり異常がない

活動性:不登校、部活いけない


■ストレスに関連する反応

痛みがきっかけ、素因があることもある、痛みや不安で体動かさない、

もともと人間は、明確な病気でなくても、体は震えたり、力が入らないことあり。

間違って重大な病気と告げられたとき、おかしくなることあり。

経過観察にて

HPVワクチン接種の関与が否定できない症例:74%で痛みが消失軽快

HPVワクチン接種と関係がない他の原因があった症例:69%で痛みが消失軽快


■子宮頚がんについて

ヒトパピローマウイルスHPV:

皮膚にイボを作るものと性器に感染するものがある。

95%以上はHPVが原因

子宮頚がんの50-70%はHPV16,18型が原因。

一度でも性交渉があるすべての女性にリスクがある。

日本では、毎年1万人がかかり、3000人が死亡。

20才ごろからかかり、30才ごろに子宮を失う人が毎年1000人。


■WHO目標

15才までに90%ワクチン接種

ワクチン12年以上効果持続


■日本人:

H26年11月までに338万人接種

副反応疑いが2500人


判定不能の半数はHANS様症状(子宮頚がんワクチン関連神経免疫異常症候群)


■症例

頭痛、関節痛、腰痛、背部痛

感覚異常(しびれ、過敏)、運動障害(動きにくい、力が入りにくい、ふるえ)

めまい、立ちくらみ、睡眠障害、易疲労性、物忘れ、集中力低下

多様な症状の全国調査

発症:40人/10万人あたり

HPVワクチン接種なしが20人/10万人、接種ありが28人/10万人


接種/非接種にかかわらず対象年齢の女子にみられる症状であり

安全性に問題はない


■接種時の注意点

・副反応発生のしくみ

予防接種ストレス関連反応:背景因子+ワクチンによる疼痛刺激

→1000人に1人程度で急性ストレス反応(動悸、過換気、血圧低下)

→1万人に1人程度で解離性神経症状反応(しびれ、ふるえ、歩きにくさ)


背景因子:やせ型、思春期の女性、不安、以前の経験、ワクチンの理解が不十分、

家族の支援がない、誤ったニュースやSNSメッセージ


・本人の理解と納得が重要


・予診票の追加説明

1.予防効果が確認されていることを理解しているか:接種すると7-8割がかからない、

 1万人かかるところが3000人にへらせる、さらに20才から検診うけることで早期発見できる

2.数日間、痛みや腫れ、発熱がみられることがあるが、自然によくなることが多い

3.痛みやしびれ、だるさが続くときは相談できること

4.これまで予防接種で具合悪くなったことがあるか

5.今日の接種について心配なことや質問はあるか